インターネット恋愛論

インターネットを見ていて驚くのは「女性の落とし方」みたいな記事が多く存在することです。正直、こういうの見ると、書いた人モテないんだろうなーと思う。世の中の男性の多くは女性を「攻略」しがちだけど、もしかして、女性を「攻略」することと「関係を築く」ことは、違うと理解していない男の人が多いのではないのかなぁと思ったりします。これがわかってないと永遠に非モテの迷宮で彷徨うことに・・・。ナムナム。

この二つは、もちろん、かぶっているところもあるわけだけど、「今、攻略→関係を築くに切り替える時だ!」みたいな明確な指標はないから、ややこしかったりすれ違いを生んだりがあったりするのだろうね。関係を築いていく中でも、維持のため、多少の「攻略」は必要だしね。むずかちいね。

んじゃ、どうしたら、いつ「攻略」で、いつ「築く」のか見極められるんだろうという問いへの回答はただ一つ、こういった心の機微は、お互いをしっかり見つめているとわかるよ。ちょー簡単。恋愛に限らず、友人関係でもそうですよね。だから、攻略の段階で、あぁ、この人の思っていることが手に取るようにわかるなぁ、お互いにそう感じてるみたいだなぁ、と思ったら、築いていくことにシフトしていかないとなんない。まぁ、すれ違いは恋愛の醍醐味、みたいに言えるのは、「攻略期間」だけだったりするよね。



で、今回は、インターネットでの恋愛にフォーカスしてみるわけですが、ネットは自分を良く見せる、アピールする「攻略」には向いてるけど、関係を築くことには決定的に向いてないというか、まぁ、逆効果に思います。関係を築く時に必要なのは「本当の自分を見せていくこと」だけど、ネットで本当の自分を見せるなんて、とても怖いことだからなー。ここで、「じゃ、築きたいから、ネットでもできる限り本当の自分を見せていこう」と舵をきると、これは、戦略ミスなんだと思うんだな。やってみそ。無限の可能性の罠にはまることになると思うよー。

例えば、恥ずかしくて伝えられないけど、思わずtwitterでつぶやいた、「君を想って胸が苦しい」みたいな好意も、思わぬ誰かにヒットしてしまう。あれ?意外な人にヒット?と思っていい気分になるのは結構なんだけど、これをやり続けると延々と軽い承認欲求が満たされる状態が続いて、自分がその快楽から逃れられなくなるんだね。


その時、関係を築こうとしていた相手が、SNSで誰に向けられた言葉なのかわからないのなら、疑心暗鬼に駆られ、攻略→関係を築くのシフトが行われないまま、ずっと攻防関係になってしまう。攻略されれば、防御したくなるのが人間。北風と太陽みたいなもんだよね。恋愛というのは、攻防で疲弊するものではなく、関係を築いていくことこそが醍醐味なわけで・・・。


ファンサービスが必要で、リアルとフィクションがあることが前提なタレントさんやモデルさんは別だよね。周知があり、みんなフィクションを楽しんでいるのだから。これの怖いところは、自覚が持ちにくいことなんだと思う。かつて、日本には、バブルというものがあって一億総富裕という大きな勘違いがあったのだけど、現代は、SNSによって、一億総タレントという大きな勘違いがあるように思うんですよ。

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ここで、るちな♡ @ruttina さんから、

“以前はテレビに出れるのは芸能人と決まっていわけですが、地上波放送の没落とネット番組の出現で「テレビに出る」という事が簡単になったからでしょう”

というご意見を頂きました。

これに関して、ギャラを頂いて、スポンサーの価値を担保しながらTVに出演する、また、シナジー効果を永続的に担保しながらCMに出演する、などは、やっぱりマネージメント機能を持ったタレント事務所でなければできないことなのだと思います。媒体が変わって、変わる過渡期に玉石混淆があったとしても、それに応えられるタレントの質は、事務所のマネージメントノウハウに支えられているわけであり、基本は変わらないわけです。なので、やっぱり勘違いだなーと思う。

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じゃあさ、インターネットでの恋愛ってのは恋愛上級者向けってこと?

そうじゃないのだよ。ふふ。「恋愛上級者」って何?みたいな話で。恋をすると、みんな初級者だからね。つまり、インターネット恋愛は成立しない、という結論に至りました。お後がよろしいようで!