ずっと曲を作っていて、しんどいなー思っていたことがあります。


私は、ロジカルで曲を組み立てることは可能だけど、感情を乗せなければ(自分が目指している)良曲にはならない!と思っている節があります。幾ら理論があっても、与えられたコンセプトの心情にリンクすることが大切だと思っているのです。楽曲の課題はだいたい三日に一件です。三日に一件自分を全く別の感情に浸す、これは精神的にジェットコースターだ。


課題は大きな案件が多いです。で、大きな案件には共通点が幾つかありまして、一つに「コンセプトが振り切れている」ってことです。楽しいのはすっげー楽しくなきゃダメだし、悲しいのはすっげー悲しくなきゃダメだし、かわいいのはすっげーかわいくないとダメだし、切ないのはすっげー切なくないとダメなんだ。


どこかで、それってだるいししんどいと思っていたのだと思います。はっきりとは自覚してなかった。昨日 TV でたまたまある弁護士さんを見るまで。


弁護士さんて、殺人を犯した人の弁護をしたり、派遣切りで窃盗を犯してしまった人の弁護をするわけです。弁護をするということは、その人がどうしてそうなったのか、これからどうすればその人にとって最良なのか、実際人の命や生活がかかっているわけですから、一つ一つの案件に関して、そりゃもうめちゃくちゃ考える。もちろん、賢いだけでは良い弁護はできません。その人の心情に寄り添って、周囲の人物のことも考えて。そして、弁護士さんもお仕事ですので、そういった案件をいくつも併行してる。いや、弁護士すげーよ。


で、暫くその番組を見ていて、初めて、人間はこういう仕事にも耐えられるように出来てる、私はもっとやれるのに甘えてるって思った。こう書くと根性論みたいですね!


私、根性論とか、めちゃくちゃ嫌いなんです。根性より、初期衝動を保つ精神的な安定だ、そして、効率だ、トライ&エラーで、検証だ、その後スマートに結果だって思う。そこに見たものも、根性というより、精神の逞しさ、しなやかさ、美しさみたいなことだったと思います。


最初、ちょっと冴えない人が TV に出とるなーって見てたんだけど(失敬)、その弁護士さんが段々かっこよく見えてきた!最後はちょうかっこよかった!


というわけで、大きく受けて、大きく流していくことをもう少しタフな精神で行えるようにしたいと思う。




・・・どうやるの。