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- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/02/08
- メディア: 文庫
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やばい。この人やばい。すごい。先日「砂漠」を読んでそのレビューをちくちくと偉そうに書きましたが、この作品を拝読して、穴があったら潜って寝たい気分になりました。はい。寝不足です。(dogyear から引用)
プロット、構成、ところどころに散りばめられる引用や美しい言葉、もうこれでもかというくらい、極めようとしている姿勢に心打たれます。
あと、私が書けることってなんだろうと考えていたのですが、私は歌詞をずっと書いてきた人で、歌詞を書くときって、余計なものは極力そぎ落としてそこにどれだけの力を持たせることができるかとかを考えるのですね。もうそのくらいしかないんじゃないだろうか。そぎ落とすくらいしか。
逆に、深みのあるテーマを長く書き連ねる。・・・この方の長編をまだ読んでいないのですが、その手法はもう試みられたのかもしれません。
文章についてのアレコレはこのくらいにして、先の「砂漠」でも笑って泣いたのですが、これも笑って泣きました。いえ、笑い上戸だし、泣き上戸なんだけど、なんだろう、この伊坂幸太郎氏、どこか清々しいです。読後がすごく清々しい。
ちょっと疑問。この人は書きたい人や、書きたい人物像を想定して、その後にメディアの事件などを見て、構成やプロットを考えるのだろうか、それとも、書きたい人物や心理はもう心の中にあって、プロットや構成を考えたら自然に人物が書けるのだろうか。うーん。伊坂幸太郎氏のインタビューなどをこれから探してみます。読売新聞で石田衣良氏のインタビューがあり、あそこまではしなくても、伊坂幸太郎氏も露出してくれたらいいのになぁと思いました。普段の話とか聞いてみたいなぁ。
・・・恋?
20:36 追記
ネットで検索したインタビュー記事より。
氏はプロットは考えないそうです。一度それをやってみてあまり芳しくなかったとか。そうかー。なんとなく納得。小説で印象に残るシーンが冒頭に記述されているものとかありますが、それも、プロットを考えるというのではなく、粗方書き終えたものを前後させているのだろうなーと思うことがあります。
こういう作り手側の手法が知りたいとか分析してしまうという癖(?)は、作る人に共通するなにかを見つけたいという思いからです。作り出すために、一つをじっくり見て考えることもあるし、今回みたいに、たくさんのインプットからなにか見つけようとすることもあります。
実際のアウトプットに繋がるきっかけや一歩を踏み出すときの力は、現実での大切な人の一言だったりもするのだけどネ。
eigokun をちょっと思い出した。えいごはマラちゃんの言うことよう聞くんやでー。