Twitterで、@RIME3726 さんから

「ワンフレーズは作れるようになったんですけど、そこから広げていくというか、展開を作っていくのがうまく出来なくて。コツってありますかね?」

というご質問がありました。ちゃんと作ってる方のご質問ですね。素晴らしいですね。コツ、ありますよ。コード進行のノウハウなどは、後述するとして、私が実際にやってみて、私に合った方法をまず書いてみますね。他にもいい方法があるかもしれません。いろいろやってみてね。フレーズがたくさん作れるなら、勝利は目前です。


1)お気に入りのフレーズをドライブしながらぐるぐる脳内でリピート。

 個人的に、メロディやコード進行、リズムについては、一通りのノウハウを身につけているように思うので、自分にとってはこれが一番です。お散歩に、お気に入りのフレーズを連れて出るのもいいですね。一緒におでかけです。


2)お風呂にフレーズを持って入り、ぐるぐるリピート。
 
お風呂リバーブがかかって、いい感じです。
 ※ボイスレコーダーをお風呂にぽちゃんしないでね。


 上記二つは、脳に血液が回ることや、快適だと感じることが条件だと思います。んで、大切なのは、自分が気に入っているフレーズ、これ、ちょう好きだなぁ、膨らませたいなぁと思っているものを選ぶことです。一曲を作るとなると、その後の作業が膨大ですので、最後まで作りきるモチベーションを持続させるためにも、ここで絶対に妥協しないことです。たくさんフレーズを作ったら、その中でも一緒にお散歩したいなぁ、一緒にお風呂に入りたいなぁと思うものを選ぶこと!


3)自分なりのイメージの持ち方を探す

私は、映像や文章と音楽の文脈がマッピングされているので、曲を展開させるとき、映画のシーンが切り替わる箇所や、小説のシーンが切り替わる箇所をイメージしていたりします。マンガを読まれる方だと、週刊誌で連載されている作品が一番参考になるかなぁと思います。早いテンポで、次の展開まで楽しみを持たせ、意外な展開があるように工夫されています。ファッション誌を読む方は、「ページをめくるたびに色とりどりの洋服が散りばめられていて、違う楽しみがある」ですね。ご自分がマッピングしやすい音楽以外のものを見つけ、音楽と関連付けられると、とても楽しいと思います。

締め切り迫った作家さんならともかく、PCの前に座ってうんうん唸ってるのが一番マズーだなぁと思うよ。たくさん楽しんでね。


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 コード進行やメロディのノウハウについては、主に、二つだと思います。「(次に繋がるよう)どう終わらせて」「どう展開するか」ご存知のことも多いかもですが、こういった方法論は、いろんな方が書いていらっしゃるので、URLを貼っておきますね。

◆どう終わらせるか

コード進行の句読点「終止」
http://sakkyoku.info/?p=645
「終始」その2
http://sakkyoku.info/?p=644

メロディ(主旋律)にも工夫の余地がありますね。ルート音に着地すると終わった感が強いなど、いろいろ試してみてください。

◆どう展開するか

・コード進行で
コード進行で意外性を狙うなら、転調(トランスポーズ)してみるのもひとつの手ですね。先程のURLに、転調の記述がありますので、そちらはお任せして、DAWでお手軽に試せるのは、三度の転調(「+4」トランスポーズする)ですね。小室哲也氏が「トランスポーズしてみたらかっこよかった」と仰ってました。DAWを使う方の発言だなぁとしみじみ思ったことがあります。

・メロディーで

広瀬香美さんは、たくさんフレーズを作られて、組み合わせたというお話を読んだことがあります。職業作家さんだと、「いかにサビ前にブリッジを作るか」に一度は燃えてみるといいと思いますよ。作家さんが一度は通る道だと思います。

メロディがいいなぁと思う曲を実際に弾いてみることもオススメします。たくさんの発見があると思います。すごくエモーショナルに聴こえるメロディには大抵、美しいロジックが隠れています。人を高揚させるものは、冷静でないと作れないのだなぁと思います。
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以上、作曲という曖昧模糊としたテーマの問題を把握し、的確な言葉で質問できるって、ほんと、素晴らしいなぁと思います。(あっそーかー、これが問題かなー?)と思ったら、どんどんインターネットに投げるといいと思うよ〜。それをずっと継続できると、すんごい作品ができるようになると思います。チーズケーキは、セブンイレブンフロマージュが大好きだよ〜。楽しんでね〜♪