昨日、建築や絵画をたくさん見て、久しぶりに目を潤わせました。見るっていうのは、本当にものすごい情報量がある。某城の奥間は年代を経ても隠微な気配を濃厚に感じさせ、感覚的に咽てしまいました。ご一緒した方に悟られまいと必死でした。よく考えたらなにを必死になっていたのかよくわからない。特に必死にならなくてもよかったのではないかと。

モチーフの点在とサンプリング

で、モチーフが点在する現代美術を見ての音楽考です。絵画にも音楽にもモチーフという考え方がありまして、そのモチーフの取り扱い方の進化というのが面白い。

サンプリング技術の進化と共に、音楽でも名曲の美味しいとこのサンプリングをアレンジの中に点在させるという手法がありました。もう十数年経つでしょうか。テキストで言うと、コピペです。コピペのコラージュ。

話はちょっと逸れますが、テキストはいつでも音楽と美術の後追いですよね。感覚的に新しいものを捉える層というのは、大体似たようなタイミングでそれを感知すると思うのです。猿のイモ洗い的なものです。それを表現に結びつけるのはやっぱり色と音が速い。

話は戻りまして、現在の音楽カルチャーは純粋なサンプリングより、もう少し進化しておりまして、サンプリングじゃなくとも、自分で極上アレンジのコラージュみたいなことをします。元ネタとなるものも自分で作っちまう。ものすごい労力です。んでも、可愛らしいモチーフの点在って、女の子はみんな大好き。私も大好き。男性はとても女の子らしさを感じると思う。

マーケティングとして捉えたとき

マーケティングっぽく書くと、女の子がかわいいという女の子、んーと「同性から支持がある」ということは、多くの商品において重要視されます。そのヒントがここにあるのではないかなぁとちらっと考えたりしました。イージーに「マニッシュ」を狙うというのもアリなんですが、マニッシュじゃ、やっぱり面白くないのよ。女らしいとこがないと、可愛らしいを体現しないと、女に生まれてきた意味がないのよ的な。その解は、たぶん、この辺にあるのではないかと。

参考曲:Charaさん「Crazy for you」2006年の作品少し実験的な感じを受けますが、そこがまたいい。実験的という感覚からは縁遠いCharaさんのキャラクターの強い、甘いハスキーボイスあってこそ。

参考曲:サンプリングっぽさ(タイムストレッチでわざと劣化させたようなローファイ感、加工感)がある。Rox「My Baby Left Me」この前iTuneにて購入。ローリンヒルのプロデューサーが手がけた作品。ちょうかわいい。2010年春の作品。

どちらにも共通しているのは、オケのコラージュ感と相反するような、一本芯の通ったボーカルのスキルの高さ、キャラクターの強さです。なんでしょうね、このキャラクターの強さって。ちょっと考えたのですが、音楽の歴史的背景を捉えられる力量かなぁと思います。もしくは民族の歴史としての自分の血を自覚していること。かな。この力量がないと、ボーカルがオケに振り回されて作品としては残念なことになってしまうと思います。

逆に言うと、コラージュという手法のなんでもアリ感が芯のあるボーカルを引き立たせているとも言えます。両者の相反する個性がお互いを引き立てているのではないかと思うのです。

そして、どちらも力強いのに可愛いのです。あくまでも女性という性を体現してる。ものすごく女なんですけど、同性から見てもこりゃ絶対にかわいい。


twitterの拡散力

言葉でこういうことを書くのはちょっと疲れる。音楽だったら、作って聴いてねで終わるから簡単だし、これ聴いてみてよ、聴いた?「ね!」で済む。んでも、最近twitterで仮歌のボーカルさんとか、アシスタントさんを募集してみてその拡散力に改めて驚いてしまったので、あえて書いてみました。言葉の力はこういうときにも偉大だとわかる。



今日はちとぐったりしていたのですが、今から作曲をします。最近作曲のやり方をちょっと変えてみました。たくさん作っている中でやっぱりなんとなく掴んでいるものがあるなーと思います。