バンドモノのコンポーズをしてみようの「Grassy」です。

昨日の制作日誌 Grassy_2で今二曲進行している旨書きましたが、今日は出先で時間が空いたのと、ちょっぴりご機嫌なので、すごーく最初の方ってか、いっちばん始めのところですけどデモ制作過程を公開します。


 メロと簡単にコードを打ち込んだとこです。

この曲は昨日書いた二曲のうちの明るく始まり切なく終わる方の曲です。メロの推敲は一日で終わりました。ファルセットを含め2オクターブ+2になりました。あとこの曲は高低が激しいです。

 ここで楽曲提供者のセオリーの一部などー。

  ボーカルのキーは1オクターブ+2音程度を目安に。

基本的な発声のトレーニングを受け、多くの人が無理をしないで出せる音域はだいたい1オクターブ+2前後だからです。


  なるべく上下のない曲を作ると良い。

 半音離れるごとに正確なピッチが取りづらくなります。もう一点下る音より、上る音の方が、ピッチはとりにくいです。出ないと思っている音でも一音づつ下がっていけば出る場合もありますし、高音も然りです。また、ボイトレで確認して、この音は出るはずなのに、という音が出ないのは、その前後の音が離れすぎている可能性があります。なので、作曲者は、隣り合わせの音だけで曲を作ってみる等、練習してみるといいかもしれません。

私は今回上記のセオリーを無視しました。例えば自分がボーカルだったとして、多少自分に困難な歌だと思っても大好きな歌は歌ってみたいと思うし、トライすると思うのです。事務所やレーベルを挟んでいると、歌うのが難しそうな歌は、まずはねられてしまいます。今回はひとまず事務所やレーベルを介しているわけではありません。ですから、この歌すごく好き!歌ってみたい!と思ってくれる方を探せばいいだけの話だと思いまして、そのあたりとっても自由に作りました。もちろん、私は歌いながら作るので、基本スキルをおさえている人にとってはあまり無理なことはしていないとは思いますが、結構好き放題やっちゃいました!

そして、メロは変化に富んでいますがコード進行は自分にしては珍しく、すごーく素直な感じです。改めて大道のコード運びってなんかいいですね。プレイヤーにも馴染みのあるコード進行だと思いますし、余裕もって演奏していただけると思うのでちょっとした遊び心とか簡単に入れてもらえそう。楽しみ!


 リズムトラック入れるよー。

そして、ACIDのサンプルデータから、この楽曲に合いそうなドラムトラックをただべたっと貼り付けてびよーんと伸ばしたところです。ACIDのファイルはソナーに取り込まれるときに楽曲の設定BPMに合わせてタイムストレッチがかかります。ソングのBPMがACIDファイルのBPMより遅い場合、ファイルは引き伸ばされ、ノイズが乗ることがありますので注意。

ACIDのドラムパターンを刻んで簡易にフィルを作ります。ACID専用のソフトだと、確か自動的にフィルを生成してくれますよね。私は簡易ですが、手作りしています。

そして、作ったフィルを適所に貼り付け、多少コンプやエフェクトをかけたところまでの音源がワンコーラスだけできました。こんな感じです。

ココマデデキタ! http://sound.jp/mary_tan/s/for_five.mp3

いなたくてイイカジー。ご機嫌です。このあと、仮歌を歌って、アレンジを詰めていくよー。


 デモってどこまで作りこむん?

デモの作りこみ方は作家さんによってまちまちです。提出先によって、デモの作りこみを変えられる作家さんもいらっしゃいます。直接聞けるのであれば、事務所やご担当者に伺ってみるといいかもしれません。ところでキャリアのある著名で激多忙な作家さんだと、2.3種類のMIDI音のみとかいうケースもあります。昔の着メロみたいやでー!しかしこれはレーベルや制作会社と作家さんとの信頼関係あってこそのものですね。SPEEDの伊地知氏のデモはピアノ音とボーカルのみ、だったと記憶しています。


 使用機材

インターフェイス:QwataFire 610 ※ 服部さんと物々交換したブツ
DTMソフトRoland SONAR 4 Producer Edition ※ このソフトの特筆すべき点はHELPが日本語であること!わからないことがあっても、さくっと調べられます。英和辞書要らず。PCのスペックやメモリーにもよりますが、オーディオが無限に録音できます。
MIDI鍵盤兼シンセKORG TRINITY ※ 私の恋人。
音源ソフト:今回はACID「Rock Loop」

えーと、実はこれだけで作ってます。しょぼっ。他にも昔購入した機材を所持していますが、ミックス、マスタリングを本格的に行っていない今は、全くそれらを使用しておりません。同業者にはいつも驚かれます。一応、ミックス、マスタリングもソナーでこなせます。


 ミックスやマスタリングについてー。

ミックス、マスタリングは知れば知るほど好みが出てくる世界です。例えばエンジニアさんは、EQの機材ひとつとっても、この機材でハイをあげていくとこんな感じになるけど、このソフトだとこんな感じなので、今回は楽曲のコンセプトから、こっちを使用します、とかいう世界です。私は作曲を始めて、エンジニア諸氏のお話を伺っていくうちに「手を広げると非常にやばい(※極めるにあたって時間とコストがかかるという意味で)世界だっ」と思いまして、現時点ではコンポーズの精進のみに留めております。今は、名器のシュミレーターソフトが多く出回っていて、昨年もinfezioの出田氏がEQソフトについて、あの名器そのままで感動した!と仰っていたので、ソフトもかなり使えるものが出揃っているんだと思います。ViVid deAth企画では、ミックスの上達を図りたいので、MACKIEを使う予定です。あと、AWのコンプとかエフェクト類を改めて使ってみようと考えています。


※ RolandはHMG(DTMの番組:ライブドアにて)をやっているときにお世話になった楽器メーカーさんで、DTMの著書などがある服部氏にご紹介いただきました。また何か企画してご一緒できるといいなぁと思っています。もし関係者の方がごらんになっていたら引き続きよろしくお願いいたしますー!


というわけで帰宅して加筆したらすげえ長くなったよ。今後もご機嫌で、時間があるときはちょこちょこと書いていきたいと思います。んーと、あんまり期待せんといてな。><

「Grassy」イメージ写真集
http://grassy.tumblr.com/