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- 出版社/メーカー: 東北新社
- 発売日: 2007/07/19
- メディア: DVD
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マリーアントワネットという女性を歴史上の虚構としてではなくいかに等身大の女性として感じてもらえるかに配慮した作品。素直で可愛らしいく、そんなに強くもなく、でも、そんなに弱くもない女の子が描かれています。人間なんて、どれだけ強く見えても似たように傷付くし、どれだけ弱く見えてもどこかでしっかり立っているものだよなぁと感じることができます。
さてさて、主役の演技も素晴らしかったけど、等身大を感じさせる衣装での仕掛けがすごい。衣装がすごいの触れ込みは想定済みでの仕掛けです。最初はクラシカルなドレスが、物語が進むにつれ、段々と現代的にくだけてきます。ドレスの変化で身近さを感じさせるような進行というのは初めて見たかも。素晴らしかったです。特に、子供を生んだ後のガーリーな自然素材の白いドレス数点、その後の薄いブルーのドレスに赤いベルトのドレス、デザイナーさん渾身の出来だったのではないでしょうか。
もちろん、他にも楽しめる部分はたーくさんあります。扇子、靴、ヘアスタイル、スウィーツ等々。DVDは買ったことないけど、ディテールをつぶさに見たいので買ってもいいかなと思いました。少しさびしい夜に人の手がかかったものを見て、少し幸せになるの。
人が時間をかけて手をかけて作ったものを手にしたとき、それを想像すると、とてもあたたかく、満ちたりた気分になります。私は作曲をしていて、そういうものがたくさんの人に伝わるといいなぁと思うし、たった一人の人の為に(お料理とか、アイロンがけとか)そういう時間を割きたいなぁと思うこともあります。どちらも私にとっての幸せの条件だなぁ。